シナチク・メンマ・ザーサイの原材料は何?その違いは?

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日本の食文化に欠かせないラーメンのトッピングとして知られる「シナチク」や「メンマ」。

また、それによく似た「ザーサイ」。

これらの原材料とその違いはいったい何なのでしょうか。

この記事では「シナチク」「メンマ」「ザーサイ」についての原材料や違いについて、詳しくご紹介しています。

シナチクとメンマの違いは何?

結論から言うと、シナチクとメンマは同じ食べ物です。

原材料はいったい何から出来ていて、なぜ同じ食材なのに2つの異なる名前があるのででしょうか。

ここではシナチクとメンマの原材料や名前の由来をご紹介していきます。

シナチク・メンマの原材料は何?

先ほどもお伝えしましたように、シナチクとメンマは同じ食べ物です。

シナチク(=メンマ)の原材料は「麻竹(まちく)」と言うタケノコの一種です。

この麻竹は日本の竹ではなく、原産地は中国や台湾、ミャンマーなどです。

この麻竹を蒸して発酵させ、味付けをした加工品がシナチク=メンマです。

シナチクの名前の由来

シナチクの原材料は、麻竹というタケノコの一種で、主に中国から輸入されていました。

第二次世界大戦前後の日本では、中国のことを「志那(しな)」と呼んでおり、その志那で採れた麻竹なので「志那の竹」=「シナチク」と名付けられました。

昭和20年代頃までは「シナチク」と呼んでいましたが、この時期を境に、この名称を変更することになります。

シナチクからメンマへと呼び名が変わる

シナチクからメンマへと呼び名が変わった背景には、政治的な動きがありました。

「志那」という言葉は、中国の土地や文化を指す言葉として世界で使われていましたが、戦時中の日本では、中国を悪い意味で表す言葉として「志那」が使われるようになりました。

そのことが原因で、昭和20年代に中国から抗議があり、呼び名を「中国」に改めることになりました。

そして「シナチク」も改名されることとなってしまいます。

シナチクは当時からラーメンなどにトッピングされていたので、「麺の上の麻竹(まちく)」を縮めて「メンマ」と名付けられたそうです。

メンマは商標登録ならず…

この「メンマ」という言葉の名付け親は、食品総合商社「丸松物産」の会長をされていた松村さんという方です。

この松村さんが「麺の上に載せた麻竹(まちく)だからメンマ」と名付けました。

ですので、この「メンマ」という言葉は英語や中国語ではなく、松村さんが考えた和製造語です。

「メンマ」を商標登録をしようとしたのですが、似たような整髪料の名前が既にあったことで実現できなかったそうです。

そのことで「メンマ」は一般的な名称として広まっていきました。

「メンマ」の普及は桃屋の功績

「メンマ」の普及には、桃屋の貢献が大きいです。

桃屋は1968年(昭和43年)に「味付メンマ」を発売します。

この「味付けメンマ」を積極的に宣伝し、ラーメントッピングだけでなく、様々な料理に使える食材として全国に広めたことから、この商品が大ヒットしました。

この大人気商品のおかげで、「シナチク」から「メンマ」へと呼び名が一気に広まりました。

ザーサイの原材料は何?

中華料理やラーメンのトッピングで見かける「ザーサイ」は、いっけんシナチクやメンマと同じ野菜から出来ているようにも見えますが、実は違います。

ザーサイの原材料は、大心菜(だいしんさい)というアブラナ科の植物で、からし菜の一種です。

茎の付け根部分に大きなコブがあるのが特徴的です。

このコブ状に膨らんだ茎の部分を漬物にしたものがザーサイです。

まとめ

シナチクとメンマは、単なる食材の呼称を超えた深い意味を持ちます。

これらの名称の背後には、歴史の流れ、文化的変遷があります。

シナチクという表現は、現在ほとんど使われなくなりましたが、シナチクとメンマがどのように違うのか気になっていた方も多いと思います。

まさか中国から抗議を受けたことが影響して、シナチクがメンマへと呼び名が変わったというのは思いもよらない結果でしたよね。

このように普段何気なく使っている言葉の背景に歴史や文化が隠されていることが往々にしてあります。

歴史や文化的変遷を考えながらメンマを味わうと、また違った味に感じるかもしれませんね ^^